泥棒・詐欺師犯罪例から考える防犯対策

実際にあった泥棒や詐欺のリアルな手口を犯罪者側の目線で物語風にご紹介。犯罪から身を守る手法を身につける参考にお役立てください。

毒殺は一番簡単かつ確実で犯行が露見しない殺人方法ともいえる

地下鉄サリン、和歌山の毒カレー事件等々、毒物を使った犯罪。

まさに毒物犯罪大流行の感があるが、こうして表面化した事件マスコミで報じられるのは、ほんの一部。水面下では数え切れないほどの毒物犯罪が起きているのである。

例えば和歌山毒カレー事件の容疑者は、過去に何人かを殺した疑惑が持たれているが、それらは毒カレ―事件が起きる前には、 原因不明の自然死として片づけられていた。

つまり、あの事件さえ起きなければ、一連の疑惑も全て表面化すること がなかったのだ。

実際、これと同じような話は吐いて捨てるほどある。

つまり、「毒殺」は一番簡単かつ確実で、うまくやれば犯行が露見しない最高の殺人方法とも言えるのだ。

こう書けば、殺人武器どし ても便える毒物など、一般人にとっては非常に縁の薄い存 在だと思う人が大半だろう。

自分の周囲に毒物妻持ってい る人間などどこにもいないk

毒物を買えるようなコネクションもない、というのが多くの人が持つ認識であるに違い ない。だが、本当に毒物は一般人には緑遠いものなのだろうか。

そこで毒物売買について考えてみた。

殺人に使われるような毒物なら、闇で取引されていてもおかしくないはず。しかし、結論からいえば、それはほとんどない。というか、毒物は商売としては成立 しにくいの考 確かに、裏のマーケットで は、シアン化カリウム青酸カリなどが流通している事実はあるものの、それも工業用薬品の横流しレベルで、活発な取引は皆無である。

毒物が何千万円で売れるというのならともかくせいぜい数マン。

殺人に使われるかしれない毒物を他に売るリスクを考えれば、 とても割に合わないのだ。 
一般的に手に入る毒薬でじつくりと日増しに弱らせたり、発ガン物質を大量授与してガンを発病させて殺してしまう。もちろん、これはあくまでそういっことも可能という話 に過ぎないが、ともあれ一般人にそうした知識はない。

実は毒物は誰にでも入手できるものなのである。クロロホルム、シアン化ナトリウムなど、一般的に化学の世界で用いられている薬品 なら、資格や免許、はたまた研究所や大学などの看板がなくとも、劇物や毒物(試薬と 総称される)を取り扱っている薬局に注文すれば、個人で可能・密売物を買う必要などない。化学に詳しい 人の間ではこんなことは常識で、薬品類は一般人では入手できないというのは、思いこ みに過ぎない。

ただ、誤解してはいけないのは、購入は可能でも売る側に資格がないと違法になる。

インターネットでクロロホルムを売った人間が逮捕されたが、あれはクロロホルムを売ったからとか、そのクロロホルムによって事件が、 起きたからではなく、単に売 った人間が免許を特っていなかったのが、その理由だ。