泥棒・詐欺師犯罪例から考える防犯対策

実際にあった泥棒や詐欺のリアルな手口を犯罪者側の目線で物語風にご紹介。犯罪から身を守る手法を身につける参考にお役立てください。

裏ビデオの販売、デートクラブ、ボーカーゲーム、地下カジノ、クスリ摘発されるケースとされないケース違いは何?

法を破ったら警察に逮捕される。
常識である。それぐらい小学生でも知っている。
が、明らかに法を破っていても、逮捕されないケースというのも、またある。

裏ビデオの販売、デートクラブ、ボーカーゲーム、地下カジノ、クスリ…。そこで犯罪が行われていることは明白なのに、警察はなせか彼らを摘発しない。
いや、もちろん


する例もあるにはあるが、割合からいうと圧倒的に少ない。

なぜか。これら非合法業者は繁華街に店を出したり、夕刊紙やチラシなどで堂々と宣伝しており、その気になればすぐにでもパクれるはず。

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実際にスポーツ紙に掲載されたホテトル業者の広告である。文面
には電話番号も載っており、まさに摘発してくれと言わんばかりだ。
が、これを見ただけで警察が動くことは絶対にない。

売春防止法第5条3項では、広告その他類似する方法により売春の相手方にな
るよう誘引する行為を禁じているものの、例に室卦げた広告の文面で
は、売春と断定するにあまりに根拠に乏しい。

ましてや「60分2万円ならそれっぽい」という判断など許されるはずもないのだ。

 

実際に摘発に踏み切るには、やはり風評などから内偵捜査を進め、確かに売春が行われているという証拠固めをした上で、逮捕状を取るというのがスジ。
ならば、そうした段階を踏んで摘発すればいいではないか。と思うが、どっこいそうはいかない。
実は警察内部で、摘発の対象となるホテトル業者とならない業者の明確な線引きがあるのだ。
某県の捜査幹部A氏は話す。
「まずは捜査しやすい立地条件にあるかどうか。街中の雑居ビルの中で営業してる業者で、前にスーパーの駐車場があるようなところだと行動確認も取りやすいってんで、まず捜査対象に上がる。
あと狙うのはウワサにのぼったり苦情が多い店。恐い人が出入りしてるとか、Hなビラが郵便受けに入ってるとか。それと、やっぱり暴力団絡みの業者だな


警察にとって、理想はホテトル業者を一掃することにある。が、限られた捜査人員の中で、そのすべてを摘発することは不可能に近い。となれば、同じ非合法業者の中でも摘発の優先順位を付けられて当然である。

「ただ、そうやって一軒パクったら、周辺の店も大人しくなるからね。場合によっちゃお前のトコもそういう情報があるが、やってないだろな」と電話を1本かけりや、たいていは引っ込む。
なんで根こそぎ他の業者も摘発しないんだって思うだろ。これは物理的な限界ってこともあるんだけど、実際のところ、一般市民の密かな楽しみのレベルなら、って人情も多少あるんだよ

ただ、この人情を履き違え、ナメた態度に出ると、警察は途端に牙をむく。
某繁華街で出張へルスを営んでいたK氏はこう証言する。
「私のところは暴力団とのつながりはないし、警察にはわかる範囲で同業者の情報を提供したりで、担当する刑事とは、お茶を飲むほどになった。そんな関係が3年も続けば、誰だって自分のところだけは大丈夫だろと思うでしよ」

こう考えたKさんは、長引く不況の厳しさから、別の電話を引き、本番アリの裏風俗を
開業。もちろん、宣伝用のビラも大量にまいた。
「その途端、呼び出されましてね。今までに見たこともない怖い顔で言うんですよ。『お前んトコ、調子に乗っとるのもええ加減にせいよ』って。ま、いま考えりや最初
の段階で注意して摘発を見逃してくれたのはその人の温情なんだろうけど、さすがにそのときはショックでね。いつもニコニコしながら世間話してただけに、その落差はびびった。これはマズイと思って、すぐに閉めましたよ」