泥棒・詐欺師犯罪例から考える防犯対策

実際にあった泥棒や詐欺のリアルな手口を犯罪者側の目線で物語風にご紹介。犯罪から身を守る手法を身につける参考にお役立てください。

商品に傷をつけて返金を要求するクレーマー

以前、あるレンタル屋でCDを借りたときのこと。
さっそく家に帰り再生してみると、音がブンブン飛
びまくり。とても聞けたもんじゃありません。確認
したところ、CDの裏側が傷だらけです。

憤慨しつつ店へ向かうと、店員が即座に平謝りし
てきました。が、二度とこの店を利用する気をなく
していた私は、マトモなCDを新たに貸し出そうとする店員をさえぎり、レンタル代を返すよう要求。
と、あっさり代金が戻ってきたばかりか、粗品まで差し出してくるではありませんか。
そのあまりな低姿勢を見ながら、私は考えました。

数日後、別の店を訪れ、新譜のCDをレンタル。
今度はCD‐Rに音をコピーした後、ワザとCDを傷
つけた上、店に乗りこみました。これで上手くいけ
ば、ダダ同然で新譜のCDアルバムをゲッ卜

果たして目論見どおり店員にイチャモンをつけて
みると、これがあっさり大成功。すっかり味を占め
た私が、以降複数のレンタル屋で同様の手口を使い、
数多くのニューアルバムを入手したのは言うまでもありません。
ちなみに、CD‐Rの普及率はまだまだ高くないの
で、聞き飽きた新作CDを大量にコピーして儲ける
ことも可能です。実際、フリーマーケットで《新作
アルバム海賊版CD・1枚500円》と看板を出し
たところ、飛ぶように売れました。
しかし、喜んでばかりもいられません。何しろ、
純粋にCDをレンタルしようと思っても、自宅近郊
にもはや借りられる店がなくなり、現在は車で30分
もかかる店まで通っているのですから。まったく、
ぬけ作もいいところでしょう…。